ちょっと曲がった家

おもに家と庭についてのブログです。。。

わたなべぽんさんの本:自分を好きになりたい。

漫画家のわたなべぽんさんが、自分嫌いを克服するために試したことをまとめたコミックエッセイです。

漫画なので軽く読めてしまいますが、実際にはプロの精神科医が行うようなカウンセリングを自分自身が行っていて、とても深い心の傷に真剣に向き合って描かれた作品なのだと思います。

自分を好きになりたい。 自己肯定感を上げるためにやってみたこと わたなべぽん

自分を好きになりたい。 自己肯定感を上げるためにやってみたこと わたなべぽん

作者のぽんさんは、幼少期から実母に甘えられずに育ち(実際には、虐待に近いこともされたようです)、自己肯定感が低い(=自分が嫌い・自信がない)まま大人になったため、様々な生きにくさを感じてきたようです。

自分を信じてみる

この本で、私が特に印象に残った言葉を紹介します。

ジャズを習い始めて間もないぽんさんが、いきなりステージで歌うことになり、自信を持てず尻込みするぽんさんにジャズの先生がかけた言葉。

「(心の中で自分をけなすのは)自分で自分をいじめている」

「自分だけでも自分の味方でいてあげて」

これって、ネガティブな性格ではなかなか気づけない事なんですよね(;^ω^)

私自身かなりネガティブな性格だったので、この言葉はとてもグッと来ました。。。

インナーチャイルドをなぐさめる

”幼いぽんさん”(インナーチャイルド)が現れ、過去のつらかった出来事や悲しい気持ちを訴え始めます。

初めは戸惑いながらも、インナーチャイルドの訴えに一つ一つ向き合い、ぽんさん自身が母親の代わりとなって、インナーチャイルドに愛情を注いでいくようになります。

インナーチャイルドの悲しみや苦しさを手当てすることで、
自己回復を図り、自分を好きになっていく過程が丁寧に描かれています。

特に回復のきっかけを描いている下の2話が素晴らしいと思いました。

10話『誰かを許せなくても幸せになっていい』

母親に親孝行したくないという自分は悪いのか?と、罪悪感を感じるぽんさんに対して「許せなくてもいい」と言い切る夫。

他人を許すことと、自分で自分の人生を幸せにしていくのは別のもので、それぞれ両立できるのだと明快に言い切ってくれます。

11話『「良い思い出」を思い出せた』

母親と良い思い出なんて無い!と思っていたら、「良い思い出は、親を憎めなくなるから思い出したくない」とインナーチャイルドが記憶を封じ込めていた…というお話。

繰り返し嫌な記憶を思い出し、その度に母親を憎むことで、傷ついた心を慰めていたと知りますが、それも必要な回復過程だったということ。

母親との良かった記憶も思い出すことで、過去の恨みや苦しみから解放されるきっかけを得られたのだと感じました。

自分を好きになりたい。|わたなべぽん|本|Amazon

わたなべぽんさんのコミックエッセイが好きです(*'ω'*)

のほほんとした絵と伝わりやすい言葉が、親近感を感じるんですよね。

わたなべぽんさんは、様々なテーマで話題になった作品を描かれています。

  • 『スリム美人』シリーズ
    95kgだった作者が、スリム美人の生活習慣をマネすることで35kgものダイエットに成功した体験をまとめた本
  • 『やめてみた』シリーズ
    あるのが当たり前と思っていた物や習慣を見直すことで、生活にゆとりや新たな豊かさを生み出した体験をまとめた本

これらの本に書かれている体験も、すべて自己肯定感を得るためにやっていたことなのだと納得しました。