ちょっと曲がった家

妻主体で始めた建築家との家づくり(2015年完成)と、その後の庭づくりや日常生活を記録したブログです。

読み物:わたしのすきなもの

わたしのすきなもの 生物学者 福岡伸一の本

わたしのすきなもの 福岡伸一

生物学者である著者が『好きなモノ』を紹介したエッセイをまとめた本。

取り上げるのは、昆虫のハンミョウ、ボルボックス、地質学者が作った光る泥団子、人型定規、愚者の金、虫の脚のスケッチ画…
一風変わったモノばかりですが、それぞれに少年時代のエピソードや生物学の知識などをちりばめた素敵な文章で紹介されています。

60代の学者さんが書いたエッセイというと、なんとなく文章が固くて理屈っぽくとっつきにくいんじゃないかなんて思いがちですが、福岡さんの文章はエレガントで瑞々しく、とってもチャーミングなのです。

あのカレル・チャペックにも通じる可愛らしさがあると思います(*'ω'*)

もしこれがほんものの金なら、ずっしり100グラムほどあるので、ゆうに50万円相当になる。でも、私は正直者なので、泉に落とした斧は金の斧ではなく鉄の斧だと言おう。

一見、金塊とみまがうが、このかたまりの名は黄鉄鉱という鉱物。鉄原子に硫黄原子がまざって規則正しく並ぶことによってできる。

                   (「愚者の金」より)

書き出しでグッときませんか?
私は きましたww

こういう文章センスの持ち主って、なかなかプロの作家やエッセイストでもそう多くは無いと思うのです。

子供時代の著者は『本の虫・虫の虫』だったそうで、まっさらの状態に上質な文章を読み込んだ経験が文章力の元になり、子供のような旺盛な好奇心や観察力がユニークで親しみを感じさせる視点や表現になっているんじゃないかなと思います。

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この本を読むまで知らなかったのですが、著者は『フェルメール 光の王国』で日本にフェルメールブームを巻き起こした方でした(^^;

この本の「虫の脚のスケッチ画」という章でも、スケッチを描いたのはフェルメールじゃないか…とちらっと取り上げています。
どうしてフェルメールが出てくるのか?については、本を読んでみてくださいね^^